気持ちがふさいでしかたないとき、友だちがかけてくれる「だいじょうぶ？」のひとことで、気持ちがふっと軽くなったりしたこと、ありませんか？　
「そんなつもりでいったんじゃないのに……」何気なく言ったことばで、友だちをものすごく怒らせてしまったこと、ありませんか？
　ことばって、ふしぎな力をもっています。
　国語は、そんなことばの力を使いこなせるようにするための勉強、といってもいいかもしれません。でも、勉強というと、ちょっと……と、思う人もいるでしょう。
　ご安心ください。
　この「国語であそぼう！」シリーズは、あそびながら、ことばのふしぎな力を身につけ、そして、使いこなすことができるようになっています。
　ところで、今、クラブ活動をしていますか？　え、サッカーと野球、どちらにしようかまよっているのですか？　ことわざに「二とを追う者は一とをも得ず」とあり、サッカーも野球も「選手になりたい」
　などという願いは、二と（サッカー・野球）を追いかけて、一とも得ず（どちらも上手になれない）という結果になってしまいます。
　どちらか一つに決めたほうがいいかもしれませんね。
　ことわざには、は、むかしからげんだいまで日本人のくらしの中で生まれた「知恵」がたくさんつまっています。友だちとの会話の中で「『二兎を追う者は一兎を得ず』にならないようにね」なんて、ことわざを使って話せたら、ちょっとかっこいい！
　それでは、「ことわざ」の世界へでかけましょう。

2013年4月
佐々木瑞枝